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2020/12/17

風は山河より

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 読まないとなると、1ヶ月も文字に触れないでも平気な老眼ジジイではありますが、ここのところ「文学」づいております。
 昨日今日で宮城谷昌光氏の『風は山河より』の第1巻を読み終えました。主人公は三河国野田城主・菅沼定則、彼が松平清康の東三河平定戦に参戦し武勲を立てるさまが描かれています。当然のことながら、出てくる地名は見知ったものばかりであり、夢中で読み進めました。
 この作品の初出が2002年、単行本となったのが2006年末です。14年も前の作品をなんで今頃、ですよね。しかも宮城谷作品は大好きで、『重耳』『晏子』など、古代中国を描いた作品を読み漁っていた時期もありました。当然、氏が故郷である東三河を舞台とする作品を書き始めたというニュースも、当時耳にし、期待して待っていた口であります。なのに今まで読むことがなかった… 我ながら不思議です。
 なにはともあれ、久しぶりに触れた宮城谷文学の、「風」は心地よかったですな。菅沼新八郎(定則の通称)という男が颯爽としていていい。彼が清康の今橋城攻めに馳せ参ずるところから物語は始まり、山場である「宇利城」攻略戦を挟んで、「守山崩れ」(清康が家臣の阿部弥七郎に斬り殺された事件)までが描かれています。その間に猶子・四郎のエピソードを挟み、新八郎の人を見る目、思いやる心が丹念に描写されており、読む者を惹きつけて止みません。さあ、清康亡き後の菅沼一族が歩む道、目が離せません。第2巻に続く…

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